近年、分譲マンションの一室を宿泊施設として提供する民泊によるトラブルが各地で増加しています。
多くの住民が生活するマンションにおいて、民泊の存在は防犯面や環境面における懸念材料になりかねません。
本記事では、マンションで民泊トラブルが発生する原因や、民泊の営業を禁止するための方法について解説します。
マンションでの民泊トラブルが発生する原因
マンションで民泊トラブルが発生する原因は、不特定多数の旅行者が出入りすることによる防犯性の低下と、生活習慣の違いから生じる住環境の悪化です。
分譲マンションは本来、居住者が平穏に暮らすことを目的として設計されています。
しかし、旅行者が頻繁に出入りするようになるとオートロックなどのセキュリティ機能が事実上無意味になり、住民の防犯上の不安が増大します。
生活時間帯の違いによる深夜の騒音や、地域のゴミ出しルールを把握していないことによる不法投棄といったトラブルを防ぐためには、民泊の営業そのものを明確に禁止しておくことが大切です。
マンションでの民泊を禁止する方法
マンション内で民泊の営業を禁止するおもな方法は次の通りです。
管理規約を改正して明確な禁止規定を設ける
民泊を禁止するための方法のひとつは、マンションの管理規約を改正し、民泊を禁止する旨を明記することです。
具体的には、国土交通省が公表しているマンション標準管理規約のモデル条文を参考に、専有部分を住宅宿泊事業の用に供してはならないといった禁止規定を設けます。
規約に禁止文言があれば、事業者が行政へ届出を行う際に必要な書類を用意できなくなるため、違法な民泊営業の開始を防ぐことが可能です。
総会や理事会の決議で禁止の意思を示す
すでに民泊の営業が始まっている場合など、緊急のトラブルに対処するための暫定的な措置として、総会や理事会の決議によってマンションとしての禁止方針を意思決定する方法があります。
管理規約の改正には総会での特別決議が必要であり、合意形成に時間がかかるケースも少なくありません。
住宅宿泊事業法では、管理規約に明確な規定がなくても、管理組合が禁止の方針を決議して行政に伝えておけば届出を受理しないこととされています。
ただし、これはあくまで規約改正までのつなぎとしての対応であるため、最終的には規約の改正を目指すことが大切です。
まとめ
今回は、マンションで民泊トラブルが発生する原因や、営業を禁止するための具体的な方法について解説しました。
管理規約の改正や決議の手続きを正しく進めるためには、多くの住民の理解を得ながら合意を形成していく必要があります。
ルール整備に伴う役員の負担を軽減し、マンション全体での話し合いを円滑に進めるためには、弁護士への相談をおすすめします。






